妊娠中に毎日パンを食べても大丈夫?赤ちゃんへの影響とおすすめパン
「妊娠中だけど、大好きなパンは毎日食べたい」
「妊娠中にパンを食べすぎると、赤ちゃんがアレルギーになることはあるの?」
妊婦さんの中には、このような悩みや疑問を持っている方も少なくありません。妊娠中の体調管理や赤ちゃんへの影響を考えると、口にするものには気を使いますよね。
この記事では、妊娠中に毎日パンを食べても大丈夫な理由や注意点、パンの選び方、おすすめのパンなどを紹介します。
妊娠中に合うパンの食べ方を知って、安心してパンを楽しみましょう。
目次
妊娠中でも毎日パンを食べても大丈夫?
妊娠中でも、問題なく毎日パンを食べることができます。その理由を解説していきます。
炭水化物は必要だから大丈夫
妊娠中に毎日パンを食べても問題ありません。パンを食べることで、エネルギー源となる炭水化物を摂取できるからです。
おなかの中に赤ちゃんがいる妊娠中は、母体が消費するエネルギーに加えて、赤ちゃんの発育のためのエネルギーも必要になります。
1日に必要とされているエネルギーは、妊娠していない場合(身体活動レベルⅡ(※)の場合)は18~29歳で2,050kcal、30~49歳で2,000kcalです。妊娠中はさらに、妊娠初期(16週未満)で50kcal、中期(16~28週未満)で250kcal、末期(28週以降)で500kcalをプラスして必要とされています。
(※)身体活動レベルII:座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業、接客等、あるいは通勤・買物・軽いスポーツ等のいずれかを含む場合。
炭水化物は、脳や体を動かすためのエネルギー源となる糖質と、血糖値の調節や排便促進などに作用する食物繊維で構成されています。必要なエネルギー量が増加する妊娠中は、パンなどの炭水化物が豊富な食物を 毎食摂取することが大事なのです。
(参考:「主食」を中心に、エネルギーをしっかりと」|厚生労働省)
パンを毎日食べても赤ちゃんはアレルギーにならないから大丈夫
妊娠中に毎日パンを食べたからといって、赤ちゃんが食物アレルギーになるわけではありません。妊婦さんがアレルゲンとなる食物を摂取しないようにすることが、赤ちゃんの食物アレルギーの予防にならないことは、さまざまな研究によって示されています。
かつては、妊娠中はアレルゲンとなる食物を制限したほうがよいとされていましたが、最近では食事制限の必要はなく、バランスのよい食事を摂ることが大事だとされています。
卵・乳製品・小麦などのアレルゲンになりやすいものを避けるような食生活では、栄養バランスが偏ってしまい、赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼす可能性もあるのです。
バランスのよい食事を心がけながら、安心してパンを食べましょう。
(参考:「食物アレルギー診療ガイドライン2021」|公益財団法人日本医療機能評価機構)
妊娠中にパンを食べる際の注意点
妊娠中は、妊婦さんの健康と赤ちゃんの健やかな発育のために、食事への配慮が必要となってきます。ここではとくに注意が必要なポイントを解説していきます。
太りすぎないようにパンを食べることも大切
妊娠中は体重が増加しすぎないように、パンの食べすぎや、カロリーが高いパンを食べることは控えたほうが良いでしょう。妊娠中の体重コントロールは重要で、太りすぎたり痩せすぎたりすると、赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。
体重が増えすぎると、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や妊娠糖尿病といった合併症のリスクが高まるほか、難産や腰痛などのトラブルにもつながりやすくなるので注意が必要です。
理想の体重増加量は、下記のように妊娠前の体型によって違います。
妊娠前の体型 | BMI(※) | 理想の体重増加量 |
低体重 | 18.5未満 | 12~15kg |
標準 | 18.5以上25.0未満 | 10~13kg |
肥満(1度) | 25.0以上30.0未満 | 7~10kg |
肥満(2度以上) | 30.0以上 | 個別対応(上限5kgまでが目安) |
(※)BMI:肥満度を表す体格指数。[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められる。
上記数値は妊娠40週での目標数値です。週数ごとの目標数値は、国立成育医療研究センターが公開している「妊娠中の体重増加曲線」が目安になるでしょう。
妊娠中は、食事制限や激しい運動といったダイエットは厳禁。体重が増えすぎると、コントロールが難しくなります。理想の体重増加量になるよう、毎日食べるパンの量や種類には気をつけましょう。
<参考>
パンを食べるときは栄養バランスに気をつけよう
妊娠中はさまざまな栄養をバランスよく摂取できるよう、パンに組み合わせるおかずや飲み物などにも配慮が必要です。
赤ちゃんの発育のためにも、糖質(炭水化物)・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの五大栄養素をバランスよく摂取することが大切。妊娠中はとくに、葉酸・鉄分・カルシウムが不足しがちなので積極的に摂りたい栄養素ですね。
必要な栄養素をバランスよく摂取するには、目玉焼き・野菜サラダ・牛乳・フルーツなどを合わせて、さまざまな栄養素を摂取する工夫をしましょう。
厚生労働省が公表している「妊産婦のための食事バランスガイド」を参考にして、バランスよく摂取するのがおすすめです。
妊娠中はパンに合わせる食材選びにも注意
妊娠中は、パンに合わせる食材選びにも注意が必要です。妊娠中の食事は、妊婦さんだけでなく赤ちゃんにも影響を与えるため、避けたほうがよいものや、食べる量に気をつけたほうがよいものがあるのです。
妊娠中は避けたほうがよいもの
- 生もの(生肉・生魚・生卵・ナチュラルチーズ・生ハム・スモークサーモン など)
- アルコール飲料
生ものや加熱が不十分な食品は、リステリア菌などの食中毒菌や、トキソプラズマのような寄生虫が存在している危険性があります。加熱できるものはしっかりと加熱すること、生野菜や果物などはよく洗うことが大切です。
妊娠中のアルコールの摂取は、赤ちゃんへのダメージが大きく障害を引き起こす可能性があります。妊娠中や授乳中は飲酒しないようにしましょう。
妊娠中は摂取量に気をつけたいもの
- 水銀が多く含まれる魚(キンメダイ・メカジキ・クロマグロ・メバチマグロ など)
- ビタミンAが多く含まれるもの(レバー・うなぎ など)
- カフェイン(コーヒー・紅茶・緑茶・エナジードリンク など)
栄養豊富な魚は妊娠中の食事にも欠かせない食材ですが、食物連鎖によって自然界に存在する水銀を取り込んでいます。水銀が少ない種類を選んだり、食べすぎを防いだりして、水銀を摂取しすぎないように気をつけましょう。
ビタミンAも赤ちゃんの発育のために必要な栄養素ですが、妊娠初期には注意が必要。妊娠初期にビタミンAを摂りすぎると、赤ちゃんの形態異常につながることがあります。
また、パンといっしょにコーヒーや紅茶を飲む方が多くいますが、これらに含まれるカフェインにも要注意です。飲む量を調整したり、ノンカフェインのものを選んだりして、カフェインを摂取しすぎないようにしましょう。
<参考>
- 「これからママになるあなたへ 食べ物について知っておいてほしいこと」|厚生労働省
- 「これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと」|厚生労働省
- 「お母さんになるあなたと周りの人たちへ」|食品安全委員会
妊娠中に食べるならどんなパン?
妊娠中のパンは、栄養面を考えて選ぶことが大切です。妊娠中だから摂りたい栄養素、控えたい栄養素があります。
妊娠中におすすめのパンの種類2つ
妊娠中に毎日食べるパンは、シンプルな食事パンがおすすめです。食パンやフランスパンなどのシンプルなパンは、おかずと合わせたり具材をはさんだりしやすいので、栄養バランスのよい食事にしやすいでしょう。
とくにおすすめなのが、下記の2種類のパンです。
- ライ麦パン
- 全粒粉パン
ライ麦パンはライ麦粉を使ったパンで、食物繊維やビタミンB群、カリウム・マグネシウム・鉄・亜鉛といったミネラルが豊富で、脂質は少なめ。ずっしりとして噛み応えがあり、満腹感を得られやすいパンです。
全粒粉パンは、小麦をまるごと使った全粒粉を使用したパン。全粒粉は胚乳(小麦粉に使われている部分)だけでなく、胚芽や表皮も含まれているので、食物繊維・ミネラル・ビタミンなどの栄養が豊富です。
妊娠中に控えたいパンの種類4つ
妊娠中に食べるパンは、脂質や糖分が多いものは控えましょう。脂質や糖分を摂りすぎると、体重の増加やさまざまな病気につながる可能性があります。
以下のパンなどは注意が必要です。
- 菓子パン
- クロワッサン
- バターロール
- 油で揚げているパン
甘いパンや油脂をたっぷり使ったパンも、たまになら問題ありません。
しかし、毎日食べるなら、余計なものが入っていないシンプルなパンを選ぶのがおすすめです。
妊娠中におすすめのサラオンラインショップのパン3つ
サラオンラインショップでは、妊娠中でも毎日安心して食べられるさまざまなパンを販売しています。
風味豊かな天然酵母の白神こだま酵母、北海道産の小麦粉、ミネラル豊富な鹿児島県産のさとうきび糖と、こだわりの国産材料を使用。油脂を使わず、無添加で安心安全なパンを作っています。
中でもおすすめのパンを3つご紹介します。
①他の食材と合わせて食べたいなら『白神ソフトフランス』
サラを代表する白神ソフトフランスは、こだわりの材料で丁寧に作られたシンプルなパン。ほんのりと甘みを感じる食べやすい食感のパンです。
そのままで食べたり、軽くトーストしたり、具材をはさんだり、おかずと合わせたりと、シンプルなパンなのでいろいろな食べ方を楽しめます。
【白神ソフトフランス商品情報(1袋あたり)】
原材料 | 小麦粉(小麦(国産))、国産さとうきび糖、白神こだま酵母、塩 |
エネルギー | 245.7kcal |
たんぱく質 | 8.0g |
脂質 | 1.6g |
炭水化物 | 49.8g |
食塩相当量 | 0.9g |
②健康を意識するなら『五穀まるパン』
大豆・大麦・ごま・玄米・キヌアの5種類の穀物が入った、栄養豊富なパン。穀物の香ばしさが感じられる風味豊かなパンです。
洋食とも和食とも相性がよく、さまざまなおかずと合わせやすいので、栄養バランスのよい食事が摂りやすいでしょう。
【五穀まるパン商品情報(1袋あたり)】
原材料 | 小麦粉(小麦(国産))、五穀(大豆、大麦、ごま、玄米、キヌア)、国産さとうきび糖、白神こだま酵母、塩 |
エネルギー | 286.9kcal |
たんぱく質 | 9.1g |
脂質 | 1.9g |
炭水化物 | 56.5g |
食塩相当量 | 1.1g |
③甘いパンを食べたいなら『レザンノア』
砂糖を使わず、有機レーズンとくるみを混ぜ込んだ、自然な甘みを楽しめるパン。レーズンには鉄分・カリウムなどのミネラルが、くるみには葉酸や食物繊維などが豊富に含まれています。
小腹が空いたときのおやつにぴったり。具だくさんスープや野菜サラダなどと相性がよいので、食事パンとしても重宝します。
【レザンノア商品情報(1袋あたり)】
原材料 | 小麦粉(小麦(国産))、有機レーズン、くるみ、白神こだま酵母、塩 |
エネルギー | 376.3kcal |
たんぱく質 | 10.0g |
脂質 | 8.1g |
炭水化物 | 66.6g |
食塩相当量 | 0.8g |
体によいパンを選んで妊娠中も毎日パンを楽しみましょう
妊娠中に毎日パンを食べるなら、栄養バランスのよい食事になるよう、おかずといっしょに食べられるシンプルなパンがおすすめです。
妊娠中に食べるものは、妊婦さんの健康はもちろん、赤ちゃんへの影響を考えて選ばなければなりません。脂質や糖分がたっぷりのパンは控え、シンプルなパンや栄養豊富な具材を混ぜ込んだパンを選ぶようにしましょう。
サラオンラインショップでは、国産小麦やミネラル豊富なさとうきび糖などを使った安心・安全なパンを販売しています。妊娠中でも安心して毎日食べられるパンなので、ぜひお試しください。