天然酵母パンはどれくらい日持ちする？長持ちするって本当？

「天然酵母パンってどれくらい日持ちするの？」

「天然酵母パンを長持ちさせるにはどうやって保存したらいい？」

「天然酵母パンは市販のパンより日持ちするってホント？」

 

パン好きの方なら、おいしいパンを少しでも長持ちさせて、いつでも食べられるようにストックしておきたいですよね。

天然酵母のパンだからといって、市販のパンよりも日持ち（消費期限）するわけではありません。

 

ただし、天然酵母のパネトーネ種（※）のパンは、日持ちを目的としています。水分量を少なくし、砂糖や油脂をたくさん使っているためです。

※パネトーネ種という酵母は特殊で、日持ちさせるために作られたパンの場合は2週間以上日持ちするモノもあります。

 

長期保存を目的として作られた天然酵母パンを購入した人がいるため、天然酵母は日持ちするというイメージがあるのかもしれませんが、一般的にはイースト・天然酵母のパンの消費期限は同程度です。

 

この記事では、天然酵母パンがどれくらい日持ちするのかという疑問にお答えし、上手な保存方法をご紹介します！

パンをおいしくストックしておきたい方は、ぜひ参考にしてみてください！

 

 

 

 

天然酵母パンはどれくらい日持ちするの？

天然酵母パンの日持ちは約2〜3日です。天然酵母パンだからといって市販のパンよりも日持ちするわけではありません。

ただ、長期間保存するために作られたパネトーネ種という酵母のパンだけは、2週間以上日持ちするパンもあります。

ここでは天然酵母パンの日持ちについて解説していきます。

天然酵母パンの日持ちは約2〜3日！

天然酵母パンだからといって長持ちする訳ではなく、市販のパンと同じように日持ちする期限は2〜3日です。

パンの日持ちは使用する酵母によって変わる訳ではなく、【油脂の有無や分量・砂糖の量・食品添加物（保存料など）】によって変わります。

パンの消費期限は菌類の繁殖のしやすさによって増減し、油脂や砂糖の使用量が多くなればなるほど菌が繁殖しづらくなります。

 

つまり、油脂も保存料も使っていない、砂糖も少ないパンの場合は日持ちがしにくく、逆に、油脂や砂糖がたっぷりで保存料を使っているパンの場合は日持ちしやすいということになります。

パンの賞味期限は使う材料に大きく影響されますので、天然酵母パンが長い、市販で購入したから短いといったことはなく基本的に2〜3日です。

ちなみに、季節や材料によって短くなったり長くなったりする場合はあります。

パネトーネ種のパンなら約2週間〜1ヶ月！

パネトーネ種　（※）という天然酵母で作ったパンなら約2週間〜1ヶ月日持ちする場合もあります。

（※）パネトーネ種・・・イタリアのピエモンテ州原産の伝統的なパン酵母で、小麦と水を原料とした、植物性乳酸菌が多く含まれた耐酸性の酵母

 

パネトーネ種のパンが日持ちする理由は3つです。

1. 少ない水分で生地を作れる
2. 糖分の甘さ、油分の脂っこさを酸味で緩和する
3. 乳酸菌の効果で雑菌が繁殖しにくい

 

パンの日持ちがしない原因は、水分と雑菌の増殖にあります。食品はお漬物やジャム・干物のように、水分を少なくすることで、消費期限を長くできます。

パンの場合は、水分を少なくする分、代わりとなる糖分や油分を多くしなければなりません。

そのため、ロングライフパンと言われる日持ちの長いパンにはたくさんの糖分と油分が含まれています。

また、パネトーネ種には植物性乳酸菌が多く含まれています。乳酸菌の働きで雑菌が繁殖しにくい環境になるため、パネトーネ種なら長期間保存できるパンを作れるのです！

 

ちなみに、パネトーネ種を使ったロングライフパンには、3ヶ月以上日持ちするパンもあります。

『天然酵母パンは日持ちする』といわれるのは、このパネトーネ種を使ったパンのこと指しています。

すべての天然酵母が日持ちするわけではないので、注意してくださいね！

焼成後に冷凍したパンなら最大1年間日持ちする！

天然酵母パンの中でも、焼成後に冷凍したパンなら製造日から最大1年間日持ちします！

焼成後に冷凍したパンは、焼きたてのおいしさを、高い急速冷凍の技術でそのまま閉じ込め、パンの劣化を防ぐため1年間という賞味期限が実現できるのです。

いつでもおいしいパンを冷凍でストックしておきたい方は、最大1年間日持ちする焼成後に冷凍したパンを購入するのがおすすめです！

 

 

天然酵母パンを日持ちさせるなら冷凍保存が最適！

天然酵母パンを日持ちさせるには冷凍保存が最適です。

前述したように、パンは常温保存だと2〜3日程度しか日持ちしません。

パンを消費期限内に食べられそうにない場合は、冷凍保存しておくことで2週間程度は保存しておけます。

ここでは上手な冷凍保存方法をご紹介します！

自家製パンや食パンは小分けラップ&冷凍用保存袋で！

パンを冷凍するときの基本は【小分け・ラップ・冷凍用保存袋】で保存をしましょう。

パンは乾燥とでんぷんの老化（※）によって、おいしさが失われていきます。

※でんぷんの老化・・・でんぷんに含まれていた水分が失われ硬くなること

 

小分けした状態でラップし密閉することにより乾燥を防ぎ、0℃以下にすることで、でんぷんの老化を止めることができるので【小分け・ラップ・冷凍】が最適な保存方法です。

また、冷凍用保存袋に入れることにより、ラップの隙間から空気が入ることと他の食品からのニオイ移りを防げるため、冷凍用保存袋に入れて保存すると、おいしさを保てます。

 

【パンを冷凍保存するときのポイント】

1. 小分けは一度に食べきれる量にする
2. ラップはなるべく空気を抜く
3. 冷凍用保存袋は種類ごとに分ける

①小分けは一度に食べきれる量にする

パンを小分けしておくことで、一度に食べられる分だけを解凍できます。

一度解凍してしまったパンを再冷凍すると、おいしさは格段に落ちてしまうため、食べきれる分だけを小分けにしましょう！

②ラップはなるべく空気を抜く

ラップはパンが空気に触れて乾燥しないようになるべく空気を抜いて包みましょう！

空気に触れることでパン生地が酸化してしまい、冷凍焼けの原因になります。

しっかり空気を抜いて、ぴったりとパンを包んでくださいね！

③冷凍用保存袋は種類ごとに分ける

小分けしてラップに包んだパンは、種類ごとに冷凍用保存袋に入れて保存しましょう！

冷凍用保存袋にいれることで、ラップの隙間から空気が入ることを防ぎ、他の食品のニオイ移りからも守れます！

種類ごとに分けておけば、冷凍庫内でバラバラにならないので冷凍庫内もすっきり保存しておくことができますよ！

個包装のパンは袋を開けずにそのまま冷凍！

個包装のパンを冷凍する場合は、袋を開けずにそのまま冷凍しましょう！

袋を開封しなければ雑菌のつくリスクを回避できます。

食パンやフランスパンなどは1回で食べきることが難しく小分けして冷凍をおすすめしますが、個包装になっているパンの場合は、雑菌がつくリスクを避けるためにも開封せずにそのまま冷凍しましょう！

 

冷凍パンの賞味期限について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください！

（関連記事：冷凍パンの賞味期限ってどれくらい？日持ちさせるにはどうしたらいいの？）

天然酵母パンの日持ちは約2〜3日！食べきれない場合は冷凍保存しよう！

天然酵母パンをおいしく食べるなら2〜3日で食べ切りましょう。

食べきれない場合は小分けにして冷凍保存することで2週間程度は日持ちします。

パネトーネ種を使ったロングライフパンの場合は2週間以上日持ちしますが、糖分・油分が多くカロリーも高いので食べすぎには注意してくださいね！

パンを長期間ストックしておきたいなら1年間保存できる焼成後冷凍パンがおすすめです！

いつでもおいしいパンを食べるために、冷凍保存を上手に活用してくださいね！